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【 火器管制レーダー照射 】 [政治]

【 火器管制レーダー照射 】

 

とうとうと言うべきか、やはりと言うべきか韓国の駆逐艦による日本の対潜哨戒機へのレーダー照射の件はうやむやになりそうです。

これまでの経緯を見ると

 

1.最初、韓国は北朝鮮の船を探索するレーダーが対潜哨戒機にも当たってしまった、とレーダー照射を認めました。

2.しかし、日本が映像を公開し、北朝鮮船が至近にいて探索の必要もなく、海も静かだったことが判明すると、今度はレーダーを当てていない・・と抗弁し始めました。

3.そこで、日本がレーダー照射の警報音を流すと、最初はその警報音は信用できないと言い、次には対潜哨戒機が低空で接近してきたからだ・・と論点をすり替えてきました。前言を翻してレーダー照射を認めた訳ですが、今度は、被害者は韓国軍だと強弁してきました。

4.さらに、今後は対潜哨戒機が接近したらレーダー照射をすると通告してきました。

もっとも、それについても韓国は正式に日本に通告したという意見と、そうではないという意見があって、はっきりしません。

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結局、彼らはレーダー照射をしたと認めたのか?そうならば、レーダー照射していないとした彼らの主張は真っ赤な嘘だったのか? よく分かりません。

とにかく、韓国としては論点をずらしたり、肯定と否定を繰り返したりして、最後はうやむやにしたい・・という作戦です。以前、弊ブログで江華島事件について触れましたが、当時の朝鮮側の説明も、責任逃れのために、言を左右させ、一貫しない信用できないものだったようです。

https://halibut.blog.so-net.ne.jp/2018-10-05-1

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私自身、韓国の製品を日本の製鉄会社に納入した際、韓国のメーカーの説明がいい加減で信用できず困った事があります。韓国の人は前言を翻すことになんら呵責を感じないのか?

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そうなると、今度はレーダー照射など大した事ではないし、それを問題視する日本の方がおかしいという奇妙な意見が韓国から登場します。韓国人だけではありません。航空自衛隊の元幕僚長で右派の論客として知られる田母神俊雄氏も、レーダー照射など大したことではない・・と言っています。彼の意見はツイッターで示されましたが、何とか韓国側の応援をしたいAERAは、右派の論客である田母神氏ですら、レーダー照射を問題として取り上げるのはおかしいと言っているではないか。騒ぎ過ぎだ・・・という意見です。

https://ironna.jp/article/11560

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では本当はどうなのか?

80年代の傑作映画「トップガン」では、冒頭に米軍の戦闘機がミグ戦闘機からレーダーロックオンされる場面から始まります。結局その時はミサイルは発射されませんが、ロックオンされたパイロットはパニックに陥り、戦闘機を降りることになります。その結果、主人公のトム・クルーズらが、ミラマー基地のトップガン養成コースに送られることになります。

映画の後半の空中戦の場面では、ミグからロックオンされた直後にミサイルが発射されF14戦闘機が撃墜されます。

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つまり、米軍ではロックオンされれば、即撃墜の危険にさらされた・・と理解されます。

そんなことを言うが、所詮映画の中の世界ではないか?という意見もありましょう。

米軍は、ベトナム戦争でもコソボ紛争でも、ロックオンと同時にミサイルを発射され航空機を撃墜されています。

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それは戦時であって、平時ではないだろう・・という意見もありましょうが、平時でもロックオン即撃墜の例があります。有名なパワーズ大尉が乗ったU2偵察機は、領空侵犯とはいえ、平時に旧ソ連によってレーダーロックオンされ、そして撃墜されています。

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逆にロックオンされた米軍はどう対応するか?と言えば、これは躊躇なく反撃しています。

イラクでは、湾岸戦争とイラク戦争の間、しばらく平和な時代がありました。多国籍軍はイラクの領空を管理下に置き、警戒飛行していましたが、時々イラク軍のレーダーサイトからレーダーの照射(ロックオン)を受けました。その都度、ロックオンされた飛行機は即座に反転し、照射したレーダーサイトを攻撃・破壊しています。イラク側にどの程度の被害がでたかは不明ですが、多国籍軍の対応は当然のこととされました。

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戦争状態でなくても軍用機に火器管制レーダーを照射すれば、逆に攻撃されても仕方ないというのが、世界の常識です。

韓国軍もその常識は認識していたはずですが、日本の自衛隊に対しては何をしても許されるとたかをくくっていた可能性があります。

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理解できないのは、なぜ田母神俊雄元航空幕僚長が、レーダー照射など大騒ぎする問題ではない・・と発言したのかです。

ここからは、オヒョウの推測になるのですが・・・、田母神氏はパイロット出身ではありません。航空機に搭乗した経験はありますが、基本的には高射砲部隊の出身です。実際には今の時代、高射砲ではなく、パトリオットやナイキJといった迎撃ミサイルを担当した訳ですが、本当に外国の軍隊と接触する最前線にいた訳ではありません。それが彼の見解に影響を与えた可能性があります。

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そしてもう一つの推測ですが、ひょっとしたら、日本政府が黙っていただけで、これまでも自衛隊機はレーダーロックオンされていたのではないか?という疑いです。

これまで自衛隊機や、海上自衛隊の護衛艦にレーダーロックオンした国は、知られている限りでは中国と韓国だけです。いずれも外交上デリケートな扱いを要する国です。

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現場の自衛隊員が強い脅威を感じても、温度差がある上層部で握りつぶされ、公表されてこなかった可能性があります。さらに言えば、防衛省(防衛庁)と外務省の力関係があります。事を荒立てたくない外務省と、現場で脅威を感じる防衛省では外務省の力が優り、これまでのレーダー照射はうやむやにされていた可能性があります。田母神氏はそれを踏まえて「大したことはない」と言い、韓国軍は「どうせ日本は騒がないはずだ」と考えていたのかも知れません。

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映画「トップガン」にあるように、ロックオンされるというのは搭乗員にとって大変なストレスになります。今回のビデオを見ると、P1哨戒機の搭乗員の対応は極めて冷静であり、肝の座った隊員達であることが分かります。実はパニックに陥らない、冷静で勇敢な隊員の存在こそが自衛隊の強みであり、外国が日本の自衛隊を恐れる理由でもあります。

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日本の自衛隊を脅かそうと、レーダーロックオンした結果、逆に自衛隊の凄みというか強さを感じて慌てているのが、韓国海軍かも知れません。

各国の軍隊は、自らの強さをアピールして、戦争抑止に役立てようとしています。それはしばしば最新兵器を見せびらかす形で行なわれます。ある意味で幼児的です。中国は航空母艦をPRし、韓国も新型潜水艦の建造を自慢します。北朝鮮の場合はミサイルです。

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しかし、戦争抑止に役立つ最も強烈な武力の誇示は、勇敢で精強な隊員を揃えている事の証明です。今回のレーダー照射事件で、冷静な対応をした搭乗員が紹介され、図らずもそれが実現しました。

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日本を脅すつもりで火器管制レーダーを照射し、逆に自分達が自衛隊の恐ろしさを思い知らされ、かつ見苦しい言い訳で国家の信用を無くした韓国にとって、レーダー照射は、実に高くついた失敗だった・・と私は考えます。


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【 LとR 】 [政治]

【 LR 】

 

私は英語の発音のLRの使い分けが苦手です。時々、聞き間違えるし、自分が話す時もLRの発音がゴッチャになります。でもそれは私だけでなく、日本人の多くが苦手とするようです。

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映画「チャイナタウン」には、日本人の発音をからかう場面があります。

水不足のカリフォルニアで、各家庭の庭の池には淡水でなく海水を引いていますが、これが芝生には良くない訳です。日系移民の庭師が「海水はgrass=草(芝生)には良くない」とぼやく訳ですが、それを聞いた主人公の探偵(ジャック・ニコルソン)は、「海水は眼鏡(glass)に良くないのか?」と言いながら、海水の池をのぞき込み、底に沈む殺人の被害者の眼鏡を発見し「ああ、海水は眼鏡に良くないのだね」ともう一度言います。

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また、私は知りませんが、日本人をからかうギャグでは、わざとLRを逆にして発音するそうです。ちょっと不愉快です。しかし英語の発音でLRを混同してしまうのは、日本人だけではないようです。中国人も韓国人も少し苦手にしているようです。

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そんなことを思い出したのは、新しい元号が「令和」と決まったからです。アルファベットの頭文字で表すとRになるそうで、令和18年はR18だ・・と外国人を代表してデーブ・スペクターが言っています。成人向けの映画のコードに掛けて揶揄しているようで、ちょっと不愉快です。

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でもそこで待てよ?と言いたくなります。令和のアルファベットの頭文字はRなのか?日本のローマ字ならRしかありえませんが、漢字の故郷である中国語のピンインでは、令はlingとなります。だから、国際的にはLが妥当なのではないか? でも漢字の故郷だからといって、敢えて中国語に合わせる必要は無いかな? そもそも、中国でもLRの識別はあまり厳密ではないから・・・と、私は混乱するばかりです。

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ここで、LRの話題から離れて、別の観点から「令和」を考えます。

もともと、日本の元号に反対の朝日新聞は、系列の週刊朝日やAERAを使って、令和を貶す記事を出しています。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190409-00000016-sasahi-pol

ダイヤモンド誌もそれらの意見を取り上げています。

https://diamond.jp/articles/-/198757

しかし、内容は実に幼稚で、教養人の発言とは思えないものばかりです。もっとも、発言しているのは、教養人や文化人というより芸能人と呼ぶべき人が多いようですが・・。

いわく、令は命令の令だから、権力が上から押さえつける時代を象徴するというのです。

また、令は零につながり、令和は、ゼロをいくら足してもゼロだと、中国人が嗤っているというのです。これはおそらく嘘というより捏造でしょう。

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簡体字を用いる中国では多くの字が簡略化されていますが、零と令は明確に区別されます。

中国語の「零」には、少ないもの、小さいもの、ちっぽけなものというネガティブな意味があります。部品は中国では零件となります。そして勿論、数字のゼロも零です。一方、令には整ったもの、しっかりしたものというポジティブな意味があります。令夫人や令弟という単語にも表れています。だから令と零を混同することは、繁体字の台湾だけでなく、簡体字の大陸中国でもありえないのです。だからこれは日本人の捏造でしょう。

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そういえば、昔、朝日新聞の投書欄に、小学生(?)の投稿で、「中国を支邦と呼ぶのは失礼。「日本」には本があるから本店、「支邦」に支があるから支店みたいで、日本が中心に見えるから」という噴飯ものの文章がのりました。しかも、それを読んだらしい、王毅駐日大使(当時)までが同じ発言をして、支邦呼称問題をけん制しました。

しかし、中国語で本店は総公司、支店は分公司です。本店、支店という呼び方は普通しません。朝日新聞の捏造と言うべき、幼稚な言説でした。

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令和を以て、「ゼロをいくら足してもゼロになる」と、中国人が語ったという話には同じ臭いがします。

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庶民が、上から示される元号を揶揄するのは、結構だと思います。しかし、そこには何等かのユーモアというか、頓智がなければつまりません。

有名な戯れ歌に、「明治明治と上から言うが、治まるめいと下からは読む」というものがありますが、それくらいのウィットは無いものか? 

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「命令の令だ!」と騒いでいる社民党のレベルでは、後世の令和の人々に軽蔑されるだけです。


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【 第二次大戦の結果か? その2 】 [政治]

【 第二次大戦の結果か? その2 】

 

英国の諺に、「争いに於いて、力で相手を屈服させるのは、たかだか半分勝ったことにしかならない」というものがあります。

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第二次大戦の結果・・とロシアが口にする場合、どうしてもその諺を思い出します。

日本の敗戦が濃厚な194589日、ソ連は日本からの和平の仲介の依頼への回答を保留したまま、突然、日ソ不可侵条約の破棄と日本への宣戦布告を行いました。 日本のポツダム宣言受諾の815日以降も樺太や千島への進軍を続け、9月にそれらを占領するまで、侵攻を止めなかったソ連、さらに戦後多くの抑留者を帰国させず、多大な犠牲者を生み出したソ連に対する一般の日本国民の感情は極めて冷淡です。

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前述の英国の諺に照らして言えば、「たかだか半分勝っただけ」なのがソ連です。

一方、中華民国は蒋介石総統が「暴に報いるに暴を以てせず。暴に報いるに徳を以てなす」という有名な声明を出し、大陸で武装解除された日本軍将兵の帰還を真っ先に行い、そして賠償請求もしなかったのです。ちなみに中華民国とはサンフランシスコ講和会議ではなく、その翌年1952年に日華平和条約を締結しています。

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俗に「盗人にも三分の理がある」と言いますが、それまで日中戦争について日本側にも言い分がある・・という人もいたでしょうが、この蒋介石の言葉を聞いて、何も言えなくなりました。 英国の諺流にいえば、

「相手を感服させ、自分の非を認めさせ、敗北やむなし・・と納得させた時点で100%の勝ちと言える」となりますが、中華民国はまさに100%日本に勝ったのです。

実際の戦闘ではほとんど日本軍が中国軍に勝利していた訳ですが、戦争は完敗でした。

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しかし奇妙なことに、今の中国では、その「暴に報いるに暴を以てせず」の言葉は周恩来がしゃべったことになっています。時期的にみて中華人民共和国建国以前の言葉であり、それはあり得ないのですが、中国の歴史教育では、多少の矛盾は気にしないようです。

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そして、中国の国民には、賠償請求を放棄したことについて、少なからず不満を持っている人がいます。中国政府は、日本に圧力をかけたい時は、上手にその市民感情を利用し、彼らを焚き付けて反日暴動を画策します。 その都度、日本政府は折れて、不合理な経済協力を強いられた訳で、今考えると結局高くついたことになります。

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一方、ソ連は「たかだか半分勝っただけ」という結果の為に大損をしています。東西冷戦時代、日本は西側の有力メンバーだった訳ですが、極東で日本を敵に回したことがソ連にとっていかに大きな失策であったか・・・。 経済が疲弊する社会主義体制の中で、日本からの経済協力が限られ、シベリア開発も遅れ、しかも極東に一定の軍事力を張り付ける必要があったのです。ソ連にとって、日本列島は非常に厄介な存在でしたが、そうしたのは、スターリンのソ連自身です。

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半分勝って大損をしたソ連、完全勝利して大儲けした台湾と中国、左翼系のマスコミは口にしませんが、「第二次大戦の結果」をロシアが口にするなら、このことを思い出さない訳にはいきません。

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話を元に戻します。

日本はサンフランシスコ講和会議で、樺太の南半分の領有権を放棄しています。もっと言えば、ポツダム宣言受諾時に放棄することを認めています。しかし、国家間の決め事は両方が合意して初めて成り立ちます。 ポツダム宣言受諾を無視し、サンフランシスコ講和会議に参加しなかったのはソ連/ロシアであり、そう考えれば樺太の南半分の帰属はまだ確定していません。 私が子供の頃の世界地図では樺太の南半分は白色に塗られていました(帰属が未定だという意味です)。

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それなのに・・・、最近あるTV番組で、出演者が「樺太・・・」と言いかけたところ、若いアナウンサーが「サハリンですね」とたしなめた場面を見ました。今のマスコミは樺太という名前を禁じて、敢えてサハリンと言わせているのか? そこまでロシアに媚びる理由は何なのか? 南極に置き去りにされたタロとジロのことを、彼らは樺太犬と呼ばず、サハリン犬とでも呼ぶのか?

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ロシアが「第二次大戦の結果を認めよ」というのなら、まずサンフランシスコ講和会議に出席しなかった非を認め、「第二次大戦の結果」を両国間で議論する必要があります。樺太の南半分、千島列島の帰属についても、ロシア側の占領を当然の事実とするのではなく、仕切り直しで確認する必要があります。その上で北方四島の話に入れます。

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そこで初めて、日ロ平和条約の締結が可能となるのですが、サンフランシスコ講和会議に出席した他の戦勝国に対して70年遅れの外交となります。ソ連との国交回復自体はサンフランシスコ講和会議の後、1954年に鳩山一郎がソ連を訪問し、日ソ共同宣言を出すことで実現しましたが、その時は多くの日本人シベリア抑留者を人質に取られた状況下だったので、正常に交渉が行えたとは言えません。共同宣言も平和条約に比べれば軽い存在で、途中段階のものです。

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孫の鳩山由紀夫は首相就任時に、鳩山一郎の訪ソ以来60年停滞している日ソ外交/日ロ外交について、鳩山家の宿題であり、自分が前進させる・・と言いましたが、全く何もしませんでした。 外交をするにはぶれない精神と、相手からの尊敬と信頼が必要ですが、方針がぶれまくり、オバマ大統領から「大丈夫か?」と心配されるような、鳩山由紀夫には、所詮、無理でした。

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「第二次大戦の結果」を日ロ両国が認めたとしても、さらに問題があります。日本側の根底にある、ロシアとの条約への不信感を考える必要があります。 ソ連は、日ソ不可侵条約を一方的に破棄し、継戦能力が無くなった日本に一方的に攻め込んだ訳で、日ロ平和条約を結んだところで、いつ反古にされるか分かったもんじゃない・・という疑心が、昭和世代の日本人にはあります。

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これについて、かつてエリツィン大統領(当時)が弁明したことがあります。

たしか「対日宣戦布告は、ヤルタ会談での決定内容に基づくもので、ソ連一国の意思ではなく、米国、英国も責任を持つものだ。それに、枢軸国側は、ナチスドイツが独ソ不可侵条約を一方的に破ってソ連に侵攻した経緯があるので、ソ連だけを責めるのはおかしい」という理屈でしたが、どちらも日本とは無関係の事情です。

ソ連が日本との約束を一方的に破ったという事実は否定できませんし、日ロ平和条約を締結したって何時破られるか分からない・・というのでは、結ぶ意味がありません。

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もっとも、今のプーチン大統領なら、こう言うかも知れません。

「条約を結んだって、平気でそれを無視したり否定したりする非常識な国は、現実にあるぜ。 日韓基本条約を平気で無視し曲解する韓国はどうなんだい。 俺なら韓国とはあんな条約は結ばないぜ」

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繰り返しになりますが、サンフランシスコ講和会議に参加しなかった国の相手は面倒です。さらに言えば、「たかだか半分しか勝っていない国」の相手は面倒です。

ゆっくりと時間をかけて粘り強く交渉を重ねるしかありません。焦りは禁物です。

 

もっとも、戦争をした訳でもないのに、戦争被害国を気取り、自国を戦勝国と錯覚する国の相手はもっと面倒ですが。


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【 第二次大戦の結果か? その1 】 [政治]

【 第二次大戦の結果か? その1 】

 

いささか旧聞ですが、先日のモスクワでの日ロ首脳会談は空振りだったようです。

日本側は北方四島の返還に向けて何等かの前進を、ロシア側は日ロ平和条約の締結に向けての成果や経済協力を期待した訳ですが、双方の思惑はすれ違いでした。

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ロシア側からは愚痴が聞こえてきます。面白いのはラブロフ外相の発言で「日本は世界で唯一、第二次大戦の結果を受け入れていない国だ」というものです。プーチン大統領も「日本は第二次大戦の結果として、南クリル諸島(北方領土のこと)がロシアに帰属している現実を受け入れねばならない」という言い方をします

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表現は穏やかですが、「敗戦国の日本が、国力が回復したからといって、今更領土を返せと言うのはずうずうしい」ということでしょう。

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では第二次大戦の結果とは何でしょうか?

ロシアの言う戦争の結果とは、ヤルタ会談でソ連が他の連合国から承認を取り付けた、樺太の南半分と千島列島全体のソ連への帰属化です。日本の右翼勢力がその打破を唱える「ヤルタ=ポツダム体制」です。しかし、それは正しいのでしょうか?

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一方、日本側が拠り所とするのは1951年のサンフランシスコ講和会議の結果です。この講和会議で、日本は多くの国と平和条約を結び戦争は終結しました。私に言わせればこれは画期的な会議でした。

普通、多くの戦勝国が集う戦後処理の会議は紛糾し、長引きます。ナポレオンのあとの欧州の会議もそうでしたし、第一次世界大戦のあとのパリ講和会議もそうでした。戦勝各国の思惑が衝突しもめるからです。まさに「会議は踊る。されど進まず」となります。しかし、サンフランシスコ講和会議は非常にスムーズでした。

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それは、敗戦国である日本が非常に殊勝で、戦勝各国がそれに敬意を表し、早く友好関係を回復したいと望んだから・・ではないようです。米ソの冷戦が勃発し、早く日本を西側の一員として取り込んで復活させる必要があったからでしょう。さらに言えば、戦勝国はたくさんあるけれど、本当に勝利したと言えるのは米国だけで、米国のリーダーシップのもとで日本との講和を促されると誰も逆らえなかったということでしょう。

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このサンフランシスコ講和会議で日本は樺太の南半分と千島列島の領有権を放棄しています。ただし、その千島列島はシムシュ島から得撫島までで、国後、択捉、色丹、歯舞は含まないというのが日本政府の見解です。

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スムーズに進んだサンフランシスコ講和会議ですが、禍根を残すこととなります。それは、ソ連が参加しなかったことです。スターリン指揮下のソ連は、もともと樺太はおろか北海道の北半分を手に入れたいと考えていたようです。それなのに北海道を得られないなら署名できない・・と出席を拒否したと言われています。もっともこの点は、私は公的な資料で確認した訳ではなく、本当のところはわかりません。本当は米国主導の講和会議で、西側の枠組みに取り込まれることを嫌がったからかもしれません。

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日本を取り囲む国々で、サンフランシスコ講和会議に参加しなかった国は他にもあります。中華人民共和国がそうですし、韓国と北朝鮮もそうです。それらの国がサンフランシスコ講和会議に参加しなかったことは、その後の半世紀の間、日本外交の禍根となりました。中華人民共和国については、建国の2年後で、当時、世界が相手としたのは中華民国(台湾)だったからです。

今、思えば特アと呼ばれる3カ国はサンフランシスコ講和会議に参加していません。彼らの国家戦略としての反日は、70年前からの筋金入りなのでしょうか?

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そもそも、中華人民共和国は第二次大戦当時、存在せず、日中戦争の相手国とは言えません。韓国はサンフランシスコ講和会議に参加しようとしましたが、米国に拒否されています。

「韓国は、第二次大戦の戦勝国ではない。そもそも韓国は日本と戦争していないのにどうして講和する必要があるのだ?」

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実のところ、韓国は、戦争中は日本の一部であり、枢軸国側だったと言えます。ここで確認したいのは、日韓の多くのマスコミが、「日本は韓国を植民地にした」と言っていることです。日韓併合は、朝鮮を日本の一部としたもので、西欧諸国がアジアとアフリカで設けた植民地とは違います。

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韓国以外にも、第二次大戦の初期の段階では枢軸国側だったのに、戦争が終わった時点では戦勝国に紛れ込んだ蝙蝠のような国はあります。例えばイタリアですが、それらの話は別稿に譲ります。

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サンフランシスコ講和会議に参加しなかった国とも講和する必要があるため、日本は多くの苦労を経験しました。

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韓国とは1965年の日韓基本条約締結まで、本当の意味の国交が復活しませんでした。今また韓国のムンジェイン大統領は、それを否定しちゃぶ台返しをしようとしています。やれやれ。

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中華人民共和国とは1972年の国交正常化まで、待たなければなりませんでした。その際、中華民国の蒋介石にならい、周恩来は日本に賠償を請求しませんでした。しかし、逆にそれが負い目となって、常に日本は弱い立場に置かれています。中国は、都合のいい時に、国内で反日活動を扇動し、自国に有利なように外交を進めます。日本から中国に流れたお金は軽く3兆円を超え、それ以外にも宝山製鉄所への協力など、有形無形の援助が行われました。

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戦後、戦勝国の中で、日本に賠償を求めなかった米国、中華民国、中華人民共和国の3国と、北海道の北半分を要求したソ連は、まったく正反対の対応だった訳ですが、サンフランシスコ講和会議から70年近くが経過して、もう一度そのことを考えてみる必要がありそうです。

 

それについては次号で。


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【 児島惟謙と韓国の大法院 その2 】 [政治]

【 児島惟謙と韓国の大法院 その2 】

 明治24年、日本を旅行中だったロシア皇太子ニコライ(後のロシア最後の皇帝ニコライ二世)は、大津で突然、津田三蔵巡査によって斬り付けられ、重傷を負います。当時、日本にとって欧米列強は脅威であり、ロシアとの戦争になれば国家が滅ぶ可能性もありました。 伊藤博文は真っ青になって大津に駆けつけ、ニコライを見舞いました。

 

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ロシアの手前、犯人は処刑してお詫びするしかありません。政府は大審院(今の最高裁)に圧力をかけ、津田三蔵を死刑にするよう慫慂しました。しかし津田は精神を病んでおり、刑事責任を問えるか微妙な状況にあり、単なる殺人未遂では死刑は難しいところです。政府は皇族に対する刃傷ということで皇室罪(大逆罪)を適用しようとします。これなら有罪なら死刑判決しかありえません。

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外務大臣、青木周蔵はロシア公使に対して、「犯人は大逆罪で死刑にする」と説明しています。伊藤博文、松方正義、西郷従道らは、何とか死刑判決にするよう大審院(最高裁)に圧力をかけました。

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しかし、大審院院長の児島惟謙は、大逆罪は日本の天皇や皇族への犯罪にのみ適用され、外国の皇族は対象外であるとし、謀殺未遂罪を適用して、無期徒刑(無期懲役)判決を下しました。

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そして、政治権力の圧力から司法の独立を守ったということで、児島惟謙は日本の司法の守護者として、後世、多くの人から称えられることになります。

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ロシアの脅威に怯える日本政府は、この判決を苦々しく思ったに違いありません。ロシアとの板挟みになった外相の青木周藏は責任を取って、辞職に追い込まれています。まったく余談ですが、青木周藏の子孫も外交官になり、駐ペルー大使として赴任している時に、ペルーの極左集団による大使公邸占拠事件に巻き込まれています。

監禁中の態度が他の人質から不評だったり、救出直後の第一声が不謹慎だったとして、話題になりました。

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その後、紆余曲折を経て、日露戦争が始まりました。敵国の皇帝はニコライ二世です。

大津事件の時、あれほどロシア皇太子ニコライに申し訳なく思い、傷の回復を祈った日本人達は複雑だったに違いありません。犯人の津田の行為を認める訳にはいきませんが、彼に極刑を科さなかった児島惟謙を評価する声は高まります。

一方でロシアを恐れ、ロシアにおもねり、法を曲げようとした、伊藤博文や西郷従道は逆に評価を下げます。

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また、大津事件の副産物と言うべきですが、日本は三権分立が確立した法治国家であるという認識が諸外国に広まり、明治政府の悲願であった、不平等条約の改正に向けて弾みになったという説もあります。

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問題は被害者であるニコライがどう感じたかですが、これは分かりません。 ただ、司馬遼太郎の小説では、日露戦争が勃発した際、ニコライの脳裏には、抜刀して襲い掛かってくる津田三蔵のイメージが重なり、日本に対する恐怖を感じた・・ということになっています。

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今の時代になって、いろいろと考えてみると、児島惟謙の対応が本当に正しかったのかは不明です。 外国を恐れて、国内の司法を歪めてはいけないという毅然とした態度は評価すべきですが、国家あっての司法です。 もしその結果、ロシアから戦争を仕掛けられたり、法外な賠償金を要求されたら、明治20年代の日本国そのものが破綻していました。

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また、薩長藩閥政治の中で、いろいろな派閥が存在し、児島は派閥力学の中で忖度しただけという、うがった見方もできます。どれが正しいかは分かりませんが、彼の判断で日本の司法は救われました。

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今回、日本政府が徴用工の判決問題で韓国政府に「何とかしろ」と要求しているのは、大津事件でのロシアの死刑要求の圧力とは全く異なります。

今回の韓国の判決は、歴代の韓国政府の見解を覆すだけでなく、国内法よりも上位にある国家間の条約に違反するものです。 つまり法律に照らし合わせて、その誤りを指摘されるべき性質のものです。

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もともと韓国は、親日法などという事後法を作り、過去に遡って適用したり、法の合理性より国民感情を優先して判決を出すなど、近代国家とは思えない点があります。

その韓国が、「日本人は三権分立を知らないのか?」と語るのは笑止ですが、世界は冷静に観ています。

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前述の児島惟謙の判決は、諸外国に、日本が歴とした法治国家である事を知らしめましたが、今回の韓国の大法院の判決は、韓国が平気で国際条約を反故にし、一貫した理念を持たず、不合理な賠償請求を繰り返す国であることを世界中に知らしめました。

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これまで日本と韓国の間の多くの係争事案について、中立的な立場をとっていた諸外国が、これで日本の主張に理解を示すようになる可能性は大です。文大統領は難しい舵取りを迫られますが、このままでは、廬武鉉元大統領や日本の鳩山元首相と並んで、最も信用されない首脳になってしまいます。

文大統領の友人は既に金正恩しかいませんが、ここで手を打たなければ、韓国はさらに孤立し、経済的にも追い詰められます。

彼と韓国国民は、日本企業への賠償請求を認める判決を一大欣快事のように考えていますが、実は禍根であり、非常に高くつくことに気付くべきです。


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【 重ねて思う、世襲・門閥主義の弊害 その2 】 [政治]

【 重ねて思う、世襲・門閥主義の弊害 その2 】

 

残念ながら、現代の日本社会は、世襲と門閥のオンパレードです。近年、人手不足で売り手市場だから目立ちませんが、一度就職難の時期を迎えれば、コネの有り無しが大きく影響します。社会をリードする地位を争うとなると、もっとひどい状況です。

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嘘だと思うなら、今の政治家を見てください。2世、3世ばかりです。安倍晋三は、岸信介の孫、あるいは安倍晋太郎の息子でなければ、首相はおろか政治家にすらなれなかったはずです。石破茂も2世の政治家、麻生副総理は吉田茂の孫、鳩山由紀夫にいたっては4代目の政治家です。世襲政治を批判した菅直人はこっそり息子の源太郎を政治家にしようとして、失敗しました。

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芸能人も2世、3世ばかりです。明らかに親と比べて見劣りする芸能人が、脚光を浴びるのを見ると、視聴者のTV離れが進むのも道理です。

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病院経営者はどうでしょうか? 医者の世界は最も世襲制のひどい世界です。開業医の子息のために私立医大を設立し、不公平な入学試験をしてでも、開業医の息子を医師にするシステムが出来上がっています。昭和の時代、医師会会長の武見太郎に阿諛追従する医事評論家だった水野肇は「医師の子供が医師になるのは自然であり、医師以外の家庭の子が医師になるよりずっといい」と公言していました。

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大学教授や学校教員・・という学問の世界も、やはり親のコネや学閥で、採用が決まります。そもそも研究テーマが異なる研究者の実績や能力を、客観的に評価し優劣をつけることなど至難です。だから、誰を選ぶかとなると学閥やコネがものを言います。

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そのうち、過度な競争を厭い、「子供は親の職業を継ぐのが、一番平和で無難だ・・・」という奇妙な考えが世の中にはびこります。恵まれた人達は、ひたすら既得権の維持を考え、恵まれなかった人達は、「カエルの子はカエルさ」と言って、一つの諦念の中で納得しようとします。それはそれで平和ですが、社会の活力は失われます。それに憤る人もでます。

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憤るのは、有能でありながら機会を得られなかった人、そして親のコネと金で医者になった藪医者に診療される気の毒な患者たちです。

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だから、人々は門閥や世襲と無関係な完全実力主義の世界に一つのカタルシスを感じます。基本的に、個人の能力が全てである、スポーツの世界や、頭脳競技の世界がそれですが、角界については、奇妙な門閥制度があることを前回、ご報告しました。

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しかし、面白いことに、頭脳競技の世界にも門閥制度があるのです。

将棋のプロ棋士になるには、奨励会に入る際、必ず誰かの弟子になる必要があります。お師匠さんを戴くという点では、古典芸能や落語、お茶、お花の世界と似ています。

今をときめく藤井七段の師匠は、「鷺宮定跡」の使い手の杉本七段で、その師匠は早世した板谷進八段、その師匠は父親の板谷四郎九段で、東海地方の名門板谷道場の門下生となります。

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囲碁でも同じように、師匠と弟子の関係があります。昭和の時代、木谷道場の門下生達が圧倒的に強く、日本棋院を席巻したのを記憶される方も多いはずです。

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しかし、昔は重要だった師匠と弟子の関係ですが、若手が技術を磨くという点では、あまり意味が無いようです。 最近はだいぶ様子が変わってきました。

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将棋では、同門だろうが、違う師匠の門下生だろうが関係なく、研究会を開き、そこで腕を上げます。 違う一門だから研究仲間に入れないということはなく、実力があれば歓迎、実力が無ければお呼びでない・・という、ある意味、別の厳しさがあります。囲碁では孤高の天才棋士、藤沢秀行が秀行塾を開き、集まった院生達を分け隔てなく指導しました。同じ師匠を戴く門下生同士でなければ修行できない時代ではありません。

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そして重要なのはインターネットとコンピューターの活用です。インターネット対局を活用すれば、遠隔地にいても、他の道場にいても対局し研究できます。また人間同士で対局しなくても、コンピューターを相手に研究すれば、そちらの方が、効率的に棋力が上がるという意見もあります。

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もはや、師匠と弟子の関係は実力を上げるためのものではなく、悩める天才青年達の人生の指南役として師匠が機能する時代なのです。そんな存在なら、門閥は要らないのではないか?と私は思います。

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前述した内容の繰り返しになりますが、人々は、しがらみがなく実力だけで勝敗が決まるスポーツや頭脳競技に憧れ、応援します(それだけではありませんが)。それなら、門閥システムは止めた方が良いのではないでしょうか?

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話は換わりますが・・・、NHKの大河ドラマには2つの時代しか登場しません。幕末から明治維新にかけての時代か、戦国時代から安土桃山時代の2つです。以前は源平の戦いや忠臣蔵の時代なども登場しましたが、やはり無難なのは、戦国時代と明治維新のようです。

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なぜ、この時代が視聴者に好まれるか?といえば、抽象的な表現ですが、時代に躍動感があり、無名の人が活躍した時代だからです。庶民が活躍し、英雄が登場し、既存の権威を破壊し、新しい世界を築けた時代だからです。

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前回、書きましたが、日本経済が発展したのも、明治維新後と第二次大戦後の復興から高度成長期です。では外国はどうか?と考えると、大体似ています。

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韓国は「漢江の奇跡」と呼ばれる高度成長の後、今、景気の曲がり角を迎えています。いろいろな理由があるでしょうが、朝鮮戦争後に一代で財閥を築いた名経営者が引退し、子供の代になって、成長力が衰えた・・・のが理由です。儒教文化で家を大事にする韓国では、公共の存在であるべき企業も、家族のものであり、個人商店の延長です。当然、経営者も世襲です。

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その結果、サムスンなどの大財閥ですら、創業者の子息が後を継いで経営者となるのが当たり前です。しかし、その子供達に経営者としての資質がないために、いろいろな問題がでて、スキャンダルが発生しています。

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サムスンの息子は、大統領に巨額の賄賂を贈り、ロッテグループは兄弟で骨肉の争いを演じ、大韓航空のお姫様は、袋入りのナッツに激怒して飛行機を戻します。

大財閥だけでなく、中小企業も、経営者は子供達に後を継がせます。その結果、韓国経済の成長が遅くなり、競争と活気がない社会になります。

一方で、継ぐべき会社もない、一般の人達は、大変な就職難に見舞われます。

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中国もほぼ似ていますが、少し違います。

中国が改革・解放政策により、高度成長が始まり、今も大発展しているのは、ご承知の通りですが、これは文化大革命の混乱と破壊の後、門閥に頼らない逸材が活躍できたからです。しかし、一代で企業を興し、財産を築いた人達ですが、そろそろ引退し後継者にバトンタッチする時期です。そこで誰が後を襲うかが、重要です。

優秀な人は個人商店の使用人になるのを潔しとせず、かといって中国国内にチャンスが無いと知れば、外国に脱出するでしょう。人口は多いけれど、経済発展に尽くす人は意外に少ない・・ことになります。日本にある意味で似ています。

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私が今、注目しているのは引退を表明した中国一の成金で、アリババの創業者であるジャック・マー氏の後継者です。 若くして実業界を去り、福祉と慈善事業に力を入れるという生き方は、ビル・ゲイツに似て、実に恰好いいのですが、もし後継者に自分の子息や親戚をあてるのなら、あまり尊敬できません。そして中国の実業界も所詮、世襲さ・・となると、皆が元気をなくし、中国の経済成長はやがて息切れします。

もし、赤の他人に経営を委ねるのなら、これは大人物です。中国の経済成長も続くかも知れません。

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日本では戦後の高度成長期に発展した会社で、無能な息子(某家具屋の場合は娘)を後継者にした例がいくつもあります。 (実名を挙げると、差し障りがあるので言いませんが)。 あるいは、歴史のある会社で、いまだに学閥に拘っている会社が多くあります。それらの一種の公私混同を経営者が行うことで、どれだけ経済の活力が削がれ、多くの有意の人材がやる気を失い、そしていかに多くの富が失われたかを考えるべきです。

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160年前に福沢諭吉先生が「門閥主義は親の仇で御座る」と言われた言葉は今も通用するのです。


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【 重ねて思う、世襲・門閥主義の弊害 その1 】 [政治]

【 重ねて思う、世襲・門閥主義の弊害 その1 】

 

一時代を画した昭和の大横綱だった貴乃花親方が相撲協会と対立し、引退(辞職?)しました。もともと奇矯な行動が多かった人物ですが、かつての大横綱がこんな形で角界を去るのは残念なことです。

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しかし、その理由を聞いて改めて思うことがあります。貴乃花曰く、「弟子への暴行事件の訴えを取り下げなければ、現在6つある「一門」に身を置くことは許されない と圧力を受けた。どこかの「一門」に籍を置かなければ、相撲部屋を持つことはできないが、自分の筋を曲げることはできないので、やむなく自分は引退し部屋を解散することとした」とのことです。

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相撲協会側は、「貴乃花に退職を迫ったことはない」と否定しますが、「一門」にいられなくなる・・というのは退職の強要と同じことです。狡猾なやり方だな・・と思います。それにしても、角界の一大勢力だった「二所ノ関一門」の中心にいて、時間が経てば理事長職も見えていた貴乃花です。伯父さんは理事長も務めた初代若乃花、実父は初代貴乃花という名門中の名門に生まれ、角界のサラブレッドだった貴乃花が、門閥主義に苦言を呈して、角界を去るというのは、実に皮肉です。

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門閥主義を蛇蝎のごとく嫌ったのは福沢諭吉先生です。お坊ちゃん学校のように言われる慶應義塾ですが、その創始者である福沢諭吉先生は、「福翁自伝」の中で、「門閥制度は親の仇で御座る」と言っています。

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豊前の中津藩の下級武士であった福沢諭吉の父親は、大阪の蔵屋敷に勤務しており、福沢先生も大阪で生まれています。その後、父親の死によって中津に行き、そこで少年時代を過ごすのですが、下級武士の子供として一種の閉塞感の中で育ちます。そこで彼は、全く凡庸もしくは無能な上級武士の子弟が、高位顕官に就くばかばかしさを嫌というほど見ています。だから「門閥制度は親の仇」です。

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身分の差、階級の差を克服するには、学問を修めるしかない・・という発想で、彼は大阪の適塾で蘭学を学びます。それ以降の福沢先生については、いろいろ書くべきことがあるのですが・・・、それは別稿に譲ります。

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評論家の山本七平だったかが「福沢諭吉ほど、有名なのに読まれない思想家はいない」と語っていますが、まさにその通りでしょう。

福沢先生の著作で最も有名な「学問ノススメ」の冒頭には、あの人口に膾炙した「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らずといへり」の一文がありますが、それを多くの人は曲解します。その部分のみを取り上げて、福沢諭吉は絶対的な平等主義者だと、早合点する訳ですが、実は全く逆で、彼は人というより人格の上下の差を認めています。

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彼が言わんとするのは「もともと生まれた時には、人間に上下の差は無いはずなのに、大人になると上下の差が存在する。それはなぜなのだろうか? それはひとえに学問のありなしにかかっており、それで身分差が生じるのだ。だから、諸君、学問に励みたまえ」というのが「学問ノススメ」なのです。「その学問・知識だって、仕事のために必要とされる知識は尊敬に値しない。人格を評価するに値するのは、教養(Liberal arts)である」と彼の説明は続くのですが、そこはさておき、身分の上下を認める福沢先生に対し、絶対平等主義者は反発するでしょう。

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それでも福沢諭吉にしてみれば、生まれた時の境遇、親の地位で身分の上下が固定される門閥制度よりは、自分の努力が反映される学問・教養で身分が決まる時代の方がよっぽどいいではないか?」となります。今風の表現で言えば、結果平等ではなく機会平等です。

「門閥制度は親の仇」と「天は人の上に人を作らず・・・・」は同じことを言っています。

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福沢先生のこの思想は、明治時代の四民平等と庶民に教育の機会が与えられた事への賛歌と言えますが、門閥制度を無くし、全ての人にイコールチャンスが与えられる時代は、経済面でも、刺激になります。

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日本の経済が特に発展したのは、明治維新後の文明開化の時期と、第二次大戦後の高度成長期の時期です。いずれも、それまでのエスタブリッシュメントが崩壊し、全ての人々にチャンスが与えられた時代です。そのタイミングに事業を興し、経済人として成功した人もたくさんいます。つまり、財閥の初代の人たちです。生まれた時の境遇からは考えられなかった地位や役職に就き、富を得、世界を動かした人もいます。

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しかし、その後時間が経ち、安定の時代に入ると、世襲、門閥のシステムができあがります。

経営者も2代目、3代目となると、先代の事業を引き継ぐだけで、創業者の心意気はありません。既得権者はギルド化し、後発の参入者を排除します。お金持ちや権力者の2代目、3代目に生まれなかった人は、激動の時代の人達よりはるかに高い壁を越えなければなりません。

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自由主義を信奉し、法律で人々の平等をうたう日本ですが、平成も終わりの現代、社会は世襲化と門閥主義の跋扈が、かなり深刻な状況です。裸一貫、実力だけで地位が手に入るはずの角界でさえ、門閥が意味を持つとするなら、それ以外の社会では窒息してしまうではないか?と思います。

 

では実際のところどうなのか?それについては次号で。


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【 日章旗 江華島事件 軍艦旗 その2 】 [政治]

【 日章旗 江華島事件 軍艦旗 その2 】

 

他の戦争と比較し、あまり語られない江華島事件ですが、多くの注目すべき点があります。まず、背景に李氏朝鮮の非常識な外交姿勢があります。日本の明治新政府は、政府が成立した後、挨拶の意味で李氏朝鮮に何度も国書を送っていますが、全て朝鮮は受け取りを拒絶しています。国書や親書の拒絶というのは、戦争中の相手国でもほとんどなく、私は他に聞いたことがありません。そういえば李明博大統領は安倍首相からの親書の受け取りを拒否していますが、それぐらいです。

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しかも、拒絶の理由というのが不可解です。華夷秩序(中国を最上位に置いて、周辺諸国が順番に並ぶという東洋の文明序列)に於いて、劣位に位置する日本が、他の東洋諸国より先に西洋かぶれするとは何事か!という「上から目線」のもので、使者が洋服を着ていたとか、蒸気船に乗ってきたから西洋かぶれで怪しからん・・というバカげた理由です。また清国の属国根性が抜けず、清国の皇帝だけが使う「皇」の字を日本が使うのが怪しからんとも言っています。

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その結果、日本政府の中に、「朝鮮は無礼で生意気だ。朝鮮討つべし」という声が澎湃として起こったのも、ある意味理解できます。一方で失業した士族を救済するための方策が必要でした。士族を開拓農民にすることを考えた大久保利通に対し、西郷隆盛は韓国征伐の兵力として士族を活用しようと考えた訳です。

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世のリベラル派の人達は、嫌韓論やヘイトスピーチが最近登場したかのように語りますが、なんのことはない、150年前から嫌韓論は存在し、一方で朝鮮半島には反日思想が存在したのです。

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そんな中、雲揚号は平和的に朝鮮半島沿岸を訪れていました。江華島への接近も真水の供給のためです。実は江華島は江華島事件の前にも米国の艦船にも砲撃を加え、逆に攻撃されて砲台を占拠されています。だから接近する外国の軍艦に神経質になっていたという説がありますが、事件後の事情聴取での朝鮮側の証言はデタラメで、その説も信用できるものではありません。それにしても懲りない砲台です。

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ところで脱線しますが・・、19世紀の時代、陸上砲台と水上艦との交戦は、どちらが有利か・・・、よく分かりません。下関戦争では陸上砲台の方がコテンパンにやられました。薩英戦争では55分かなぁ? 動き回れる分だけ軍艦側が有利ですが、大砲の命中精度は揺れない陸上の方が高いとも言えます。しかし、当時の性能の劣る陸上のカノン砲では、アームストロング速射砲などの高性能の艦砲に負けた可能性があります。だから、陸上砲台の方が全体としては不利です。

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パリには、下関戦争の戦利品として連合国の艦隊が持ち帰った長州藩の青銅製の大砲が展示してあります。基督像ならともかく、兵器・武器に青銅とは・・と、驚くばかりですが、金属に詳しい友人は、「近代製鉄法以前(韮山の反射炉以前)、日本には高品質な鋳鋼を製造する技術はなく、脆くて弱い鋳鉄を使うくらいなら、青銅の方がましだったかも」。

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19世紀の時代、良質な金属材料が得られない国は必ず戦争に負けたのです。江華島の砲台の大砲が何でできていたのかは寡聞にして知りませんが、雲揚号の前には非力な存在でした。武力衝突の後、日本側は、「雲揚号は国際法に則って、国旗を(それも3枚も)掲揚していたのに、攻撃してきた」と主張しており、国際的に認められました。

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それに対し朝鮮側は「旗は確認できなかった」と証言したり、あるいは「米艦だと思った」「日章旗ではなく黄色い旗だった」と証言したり、説明はバラバラで支離滅裂だったそうです。そして「もしちゃんと国旗を掲揚してくれたら攻撃しなかったのに・・・」と非が日本側にあるごとく語っています。

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繰り返しになりますが、江華島を訪問した雲揚号は決して砲艦外交をした訳ではありません。19世紀、大型の軍艦を派遣して威圧する砲艦外交が流行りましたが、日本には大型軍艦もなければ、外洋を遠くまで派遣する実力もありませんでした。雲揚号はあくまで平和的に訪問したのです。

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江華島事件は悪いことばかりではありません。 武力衝突で彼我の力の差を目の当たりにして、ようやく李氏朝鮮は重い腰を上げ、攘夷主義を止めて、日本との外交関係樹立に向けて動き出しました。華夷秩序で格下の日本などと対等の外交関係が結べるか・・と言っていた訳ですが、現実路線に転換せざるを得なかったのです。

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外交関係樹立に動き出したことにより、日本の征韓論者も根拠を失い、西郷隆盛は下野しました。征韓論が下火になることで、明治政府は予算を文明開化のインフラ整備に充てることができ、北海道の開拓事業も進みました。西南戦争は不幸な事態でしたが・・・。

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私は、江華島事件の際、日本が3本も掲げたという国旗が日の丸だったのか、軍艦旗(旭日旗)だったのかが気になります。

当時の絵は複数残っていますが、それには、「日の丸」と「軍艦旗」の両方があります。

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画家が江華島の現場に居合わせた訳ではなく、想像なので、真実は分かりません。

もし軍艦旗の方だったのなら、韓国人の軍艦旗アレルギーは、150年前の江華島事件の遺恨なのかも知れません。 もっとも、前述の通り、朝鮮側は日本の国旗は見ていない・・とも証言しているのですが・・・。

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うーむ、江華島事件のトラウマとして韓国人が旭日旗を嫌うのなら、これは仕方ありません。さてどうしたものか・・と考えていたら、内閣改造で小野寺防衛大臣は交代し、岩屋防衛大臣になりました。さて、岩屋氏は韓国からのこの難癖にどう対応すべきか?

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私は、岩屋防衛大臣にこう提案したい。

ここは韓国の顔を立てて、軍艦旗(旭日旗)をいったん降ろしましょう。そして軍艦ではない商船のルールに則り、艦尾に日の丸の国旗を掲げ、中央のマストに訪問先である韓国の国旗(太極旗)を掲げ、敬意を表しましょう。

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しかし、日の丸と太極旗は似ており、遠目には区別がつきません。日本の船だか韓国の船だか分からなくなるのは困ります。 ここは太極旗を元のデザインに戻して、強調・差別化するのが適当です。すなわち、大清国属国高麗国旗の文字を書いて、昔の太極旗にするのです。

 

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それを見て、韓国の人がどう思うかは分かりませんが、若い人は漢字が読めないから意味も分からず、単純に喜ぶかも知れませんね。


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【 日章旗 江華島事件 軍艦旗 その1 】 [政治]

【 日章旗 江華島事件 軍艦旗 その1 】

 

佳境を迎えたNHKの大河ドラマ「西郷どん」ですが、気になることが一つあります。

明治維新後、西郷隆盛は征韓論を唱えて政府内で対立すると、下野して鹿児島に帰り、西南戦争を始めたことは、ご承知の通りです。韓国・朝鮮とデリケートな関係にある日本は、主人公の国民的ヒーローに征韓論を唱えさせていいのか? と外野席のオヒョウは考えます。視聴者や外国政府以前に、在日の人が多い放送業界や芸能界で、征韓論を持ちだすのはかなり冒険です。 ひょっとして、ドラマでは明治維新後の西郷隆盛には触れないつもりなのか?でもそれでは描かれる西郷隆盛は偽物となります。

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今の日本で、征韓論について語ることは一種のタブーのようですが、一度考えてみる必要があると思います。

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そうこうするうちに、済州島を訪問する海上自衛隊の護衛艦に対し、「旭日旗を掲げるな」という無茶な要求が韓国から出されました。

https://www.asahi.com/articles/ASL9W5284L9WUHBI02V.html?iref=pc_extlink

小野寺防衛大臣(当時)が拒否すると、今度は韓国で旭日旗を禁止する法律を検討し始めました。

https://www.asahi.com/articles/ASLB24SRCLB2UHBI017.html

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自衛隊の艦船が、艦首に日章旗を、艦尾に軍艦旗(旭日旗)を掲げるのは、国際法上、認められた行為であり、かつ慣習として実績のある行為です。逆に、旗を掲げずに入港すれば、海賊とみなされて攻撃されても文句が言えませんし、軍艦が国旗や国旗に準じる旗を敢えて降ろすのは、降伏の意味を持ちます。いくらなんでも自衛隊の護衛艦にそんな非常識なことはさせられません。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%B9%E9%A6%96%E6%97%97

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韓国が国内法で旭日旗を禁止したとして、国際法(もしくは国際慣習)と韓国の国内法のどちらが優先されるのか、私には分かりません。それにしても、自衛隊ができてから60年以上経過し、韓国と国交が正常化してからも50年以上が経ちます。昔は、海上自衛隊の艦船が韓国の港に入る時、軍艦旗(旭日旗)に対して、何も言わなかったのに、何で最近言い出したのでしょうか?

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海上自衛隊の幹部だったNさんに尋ねると、確かに昔は韓国の人は旭日旗を何とも思っていなかったそうです。しかしここ数年は、拒否反応を示すようになったとのこと。今になって、日本軍国主義の象徴だとか、戦犯旗だとか言い出したのはなぜか?例によって朝日新聞が焚き付けたのかな?でも朝日新聞の社旗こそが軍艦旗だし・・・。

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今から10年以上前、中国では、戦前戦中に日本や日本人から受けた理不尽な行為や悪徳行為を探し集めて発表せよ・・・という通達が出ました。とにかく日本を非難し、優位に立って文句が言える材料を探していたのです。 同時期、韓国でも反日のネタを探していました。日韓の国交正常化以降、韓国は、教科書問題、慰安婦問題、徴用工問題・・と、日本に言いがかりをつける材料を定期的に探しています。しばしば日本のマスコミもそれに加担してデッチアゲを行う訳ですが、その一環として旭日旗に言いがかりを付ける方針を決めたのでしょうか?

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しかし理解できません。豊臣秀吉の朝鮮出兵以降、日本が朝鮮に対して面と向かって戦争をしたことはありません。むしろ、第二次大戦では朝鮮半島出身の将兵が旭日旗のもとに日本軍人として参戦していたのです。韓国がどうして被害者側になるのかな? と考え、一つだけ思い当たりました。

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それは明治8年の江華島事件です。ご承知の方も多いでしょうが、これは明治以降、日本海軍が最初に外国と交戦した事件です。 完全に国際法に則り、平和裏に漢江の入り江に接近した日本海軍の雲揚号に対して、突如、江華島の砲台から発砲し、正当防衛の形で雲揚号が反撃し、江華島の砲台を破壊して沈黙させ、さらに島に上陸して砲台を占拠した事件です。

 

ではこの事件がなぜ、征韓論や軍艦旗(旭日旗)を連想させるのか・・については次号で申し上げます。


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【 密かに語る沖縄独立論 その4 】 [政治]

【 密かに語る沖縄独立論 その4 】

 

別の民族だから、別の国家であるべき・・という独立論者の論理は詭弁です。日本をはじめ、多くの国家は多民族国家です。 むしろ単一民族で構成される国家の方が少数派であり、国境を隔てる理由は肌の色より思想信条や宗教の方が多いと言えます。

・・・・・・

マスコミは、これまで政治家が日本を単一民族国家と言おうものなら、すぐに揚げ足を取り、噛みついてきました。「虐げられたアイヌを忘れるな」、「沖縄の人々を忘れるな・・」という訳です。 その影響を受けた鳩山元首相などは、「日本は日本人(日本国籍を有する人々)だけのものではない」という、理解に苦しむ発言をしています。

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それが最近は風向きが変わってきました。これまで挙げてきたように、中国は「沖縄は日本のヤマト民族とは異なる民族であり、だから琉球は日本から独立した国家だ」 と主張しています。 これは50以上の民族を束ねていることを誇る中国の主張とは思えないのですが、日本の中に、その主張に賛同する人が多くいます。

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北方領土を返したくないロシアは、「南クリル諸島(北方四島)に、もともと暮らしていたのは日本人ではなくアイヌ人であり、これらの土地は日本に帰属しない」と主張しています。そして日本の親ロシア勢力、および左派系の言論人は、それを受けて北方領土は日本のものではない・・と言いだしています。

http://userweb.alles.or.jp/tariq/pirika/gogo-nothandominon2002.html

ロシアは従来 「それまで誰が住んでいたかではない。血を流した戦争の結果が、国境線だ」と言っていましたが、アイヌの人々の主張を聞いて、主張を180度変えたようです。全く要らぬ知恵を付けたものです。

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沖縄独立論者、北方領土返還反対論者が拠り所とする、「ひとつの民族は自分の国家を持つべきだ・・」という主張は、大きな矛盾を含むと同時に、混乱の要因となります。それらの人々が強いシンパシーを感じている中国もロシアも代表的な多民族国家ですが、それについては言及しません。

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少数民族つまりマイノリティは、しばしば迫害され、不利益を被る・・というのは事実です。だから中国、米国など各国は少数民族を優遇したり慰撫したり、なんとか公平の実現を図りますが、あまり成功していません。でもそれだけ苦労しても、国家の分裂を避けるべきだ・・というのが、一般的な国家の理念です。

・・・・・・

北方領土は日本に返還すべきではなく、ロシアに帰属させるかあるいはアイヌ共和国として独立させ、沖縄は琉球国家として独立させるべきだ・・というのは、一種のアナーキズムに近い訳ですが、本当は沖縄独立ではなく、中国の属国を目指すとなるとこれは別の問題です。

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マスコミは、玉城デニー氏が何時首相や官房長官と面会するかに注目していますが、私は玉城デニー氏が何時中国を(密かに)訪問するかに注目しています。


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